学級崩壊状態でも持ち帰っていただく

前の職場にいたころ、大学や専門学校にお邪魔して、学生たちに労働法の基礎を教えるセミナーをする機会が度々ありました。

ちょうど私にも学生たちとほぼ同年代の息子がいたので大変やりやすかったですし、フィードバックも幸いそこそこのものをいただいていました。

ただ、一度だけ完全に学級崩壊状態の教室で講演したことがあります。
後ろでスマホいじってる子、寝てる子、ずっと喋ってる子、立ち歩いている子、もうカオスでした。
正直、労働法の話なんて耳に入ってないだろうな、と思いながらも、最後にこう伝えました。
「今日配ったこの冊子だけは、絶対に持ち帰ってください。将来、職場で『なんかおかしいな』って思ったときに、この中をパラパラめくるだけでヒントが見つかりますから。それだけ覚えておくように!!(必死)」
後になって、あのときの学生さんたち、万が一の時あの冊子を見てくれただろうか、などと思い返したものです。

相手に合わせながら、何か記憶にとどめおいてもらえるようなセミナーを、学生相手に限らず、今後も進めていきたいと思っています。