労働時間減だが、日本全体の「総労働量」は増
1人あたりの労働時間の減少を嘆く論調の記事を、日経新聞でよく目にします。
例えば以下のようなものです。
「日本人は働いていないのか 時間は減少、生産性も低水準」(日経新聞2016年1月5日有料記事)
毎月勤労統計調査(厚労省)を見ると、確かに減少しています。
年平均労働時間は1990年の2064時間から2024年には1642.8時間へ、約20.4%の減少です。
でも、日本の課題を探るときに見るべきは、一人当たりの平均ではないと思います。
同じく毎月勤労統計調査を使って日本全体の総労働投入量(1人あたり労働時間 × 労働者数)で比較してみると、
1990年 労働者数 約4,357万人 → 総労働投入量 約6,647百万時間
2024年 労働者数 約5,081万人 → 総労働投入量 約6,956百万時間
2024年は1990年比で4.7%増えています。
働き方の多様化が進む一方で、女性や高齢者、外国人の労働者が増加した結果、マクロ的にみると日本人は以前よりも多くの労働力を注ぐようになったといえるでしょう。
我が国の生産性等に課題があるとしても、より多面的な観点から分析することが大切だと感じます。


