ハローワークにおけるAI活用の実証結果が出ました
2026(令和8)年6月20日の読売新聞に、厚労省によるハローワーク(HW)でのAI活用の実証実験結果についての記事がありました。
ハローワークでAIに職業紹介させてみたら…年齢や仕事内容が食い違い、職員の7割「妥当ではない」
記事中「(6月)19日に厚労省が公表した実験結果によると」とあり、Webで直ちに見つけられなかったのですが、
どうやら以下のもののようです。
第225回労働政策審議会職業安定分科会資料
ハローワークにおけるデジタル技術の活用について(pdf)
この資料中、読売の記事にあった職員向けAIマッチング支援の実証結果については、次のようなことが書かれていました。
令和7年度に全国10カ所のハローワークで、職員の業務向けにAIを活用した実証事業が行われた。具体的には、求職者への「おすすめ求人」および、求人者への「求人条件緩和案」の提案業務においてAIによる推論が実施された。
結果として、AIが提案した「おすすめ求人」に対しては職員の約7割が、「求人条件緩和案」に対しては約8割が「妥当ではない」と評価。主な理由として、職種・仕事のミスマッチや、緩和案における内容の妥当性や数値不足などが挙げられている。
今後は精度向上に向け、学習データへ「職種名」や「仕事の内容」といった自然言語情報の追加や、地域の労働市場に関する客観的データの可視化などを検討するとしている。
ここでまず気になったのは、評価をHW職員に任せているように見えることです。
AIに仕事を取って代わられる可能性がゼロでない中では、その当事者による判断が一定のバイアスを含んでしまうことは想像に難くありません。
ただ、よく見ますと、職員が厳しく判定した主な要因には、「自然言語を理解していない」「年齢などの必須条件を考慮できていない」「提案の根拠となる客観的データがない」などの、AI技術側の未成熟さが指摘されています。
そこからは、AIを活用してサービスの質の向上を図ろうという、むしろ前向きな姿勢で最新技術と付き合おうとする姿勢がうかがえます。
とはいえ、上記指摘のようなことは、最新のAIでは起こりにくくなっているのでは、とも思います。
いずれにせよ、今後の行方が楽しみです。
やがて当日の審議会の議事録がアップされるので、また改めてチェックしたいと思います。


