若年社員の活躍を阻む「5つの課題」(経団連の報告書より)

日本経済団体連合会(経団連)が、2026(令和8)年5月19日付けで、報告書「若年社員の活躍推進における5つの課題と対応策」を公表していました。
同報告書によると、若年社員の活躍推進について「課題を感じている」企業は、あわせて9割を超えています。
就職後3年以内の離職率(大学卒)も、この30年にわたって3割超で推移しているとのことです。

経団連は、若手早期離職の背景にある課題を次の五つに整理しています。
 ① リアリティ・ショックの発生
 ② 成長機会・実感の減少
 ③ キャリア形成・パスのイメージしづらさ
 ④ コミュニケーションに関する認識ギャップと質的変化
 ⑤ 育成・マネジメントの行き詰まり
これらが相互に絡み合って若手のキャリア不安を生み、早期離職につながっている、という見立てです。

なかでも採用・育成の実務に活かしやすいのが、一つ目の課題への対応策として示された「日本型RJP(Realistic Job Preview)」という考え方です。
リアリティ・ショックとは、入社前に抱いた期待やイメージと現実とのずれから生じる心理現象を指します。
これを和らげるには、仕事の魅力ばかりでなく、大変な面や厳しい面といった負の側面も包み隠さず、ありのままに伝えておくことが有効だとされています。(自社紹介のときに厚化粧しすぎない方がよいということですね。)
採用面接や入社時の説明を、少し見直してみる価値はありそうです。

報告書は結びで、これからの人材育成のあり方を三つの「きょういく」という言葉で示しています。
教える側も学ぶ「共育」、組織全体で関わる「協育」、そして一人ひとりの心に響く「響育」の三つです。
大がかりな制度がなくとも、日々の関わり方から始められる視点といえると思います。