最賃近傍雇用者の7割超は短時間労働者(令和8年度目安の参考資料より)

中央最低賃金審議会が、令和8年度地域別最低賃金額改定の目安を取りまとめました。
あわせて公表された公益委員見解・参考資料(リンク先はpdf。P.31〜33に該当の図表あり)に、最低賃金の近くで働く人の顔ぶれを示した集計が収められています。
厚生労働省労働基準局が、令和7年賃金構造基本統計調査の調査票情報から独自に集計したものです。

最賃近傍で働くのは誰か

最賃近傍雇用者とは、2025年6月の1時間当たり所定内給与額が、その時点の地域別最低賃金額の1.1倍未満だった労働者をいいます(所定内給与額には通勤手当、精皆勤手当、家族手当を含みます)。
その構成比は、次のとおりです。

・短時間労働者が72.7%を占め、一般労働者は27.5%にとどまること
・最多は短時間労働者の女性25〜59歳で26.0%、同60歳以上が14.2%と続くこと
・24歳以下では短時間労働者の女性11.9%、男性10.2%と、若年層も短時間労働者が中心
・男女計では女性が67.4%と、およそ3人に2人を占めること

影響率は短時間の若手で4割近くに

実際に引き上げの影響を受けるのはどの層でしょうか。

2025年秋からの改定額を同年6月の賃金が下回っていた労働者の割合、いわゆる影響率は、全体で10.8%です。
ところが短時間労働者に限ると、女性24歳以下が38.1%、男性24歳以下が36.8%と、4割近くに達します。
一方、一般労働者の男性25〜59歳は1.9%にすぎません。
引き上げが短時間で働く若手と女性にまず直接届いていることが、明確に出ています。

産業別では宿泊・飲食が突出

産業大分類別の影響率は、宿泊業,飲食サービス業が27.6%と最も高く、生活関連サービス業,娯楽業17.1%、卸売業,小売業16.8%が続きます。
最も低い電気・ガス・熱供給・水道業は0.8%ですから、30倍を超える開きです。
卸売業,小売業は労働者数そのものが多く、影響を受ける労働者のボリュームでも大きな位置を占めます。

10月1日を皮切りに、最賃の改定が行われます。
宿泊業,飲食サービス業と卸売業,小売業の事業主様におかれては、パート・アルバイトの時間給を早めに点検しておかれると安心でしょう。